NIPT検査で分かる疾患、
項目について

人間の染色体を観察すると、ときに染色体の数や染色体の形に変化が見られることがあります。
染色体の変化のうち、染色体の量に過不足が起きた場合、遺伝子の過不足が生じ、赤ちゃんの成長に大きく影響します。そして先天性の疾患や体質の原因(染色体疾患)にもつながります。


21、18、13番染色体トリソミー

44本ある染色体数の変化による先天性疾患の中で、頻度の高いのが「21番染色体トリソミー」、「18番染色体トリソミー」、「13番染色体トリソミー」になります。
この3つの疾患の特徴は以下の通りです。

21番染色体トリソミー(ダウン症候群)

21番染色体のコピー数が多いことが原因で起こり、ダウン症候群とも呼ばれます。遺伝子の問題で起こる知的障害としては最も多いのがダウン症で、その身体的特徴は「成長障害」「筋肉の緊張低下」「特徴的顔貌」などが挙げられます。
合併症では「甲状腺疾患」「耳鼻科疾患」「眼科的疾患」等で、中には先天性心疾患などで臓器にも障害を抱えることもあり、医学的に治療が必要となることもあります。平均IQは50と言われています。
その子どもの多くは、支援クラスを利用しながら地元の学校や特別支援学校に通います。スポーツ、芸術などのさまざまな分野で活躍することもあります。
寿命は50~60歳の方が多くみられます。
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18番染色体トリソミー(エドワーズ症候群)

18番染色体のコピー数が多いことが原因で起こり、エドワード症候群とも呼ばれます。子宮内での発育不全が原因で、その多くは流産や死産となります。その身体的特徴は「胎児期からの成長障害」「呼吸障害・摂食障害」」などが挙げられます。
合併症では「心疾患(90%)」「消化管奇形」「口唇口蓋裂」「関節拘縮」などで、生きて産まれてもほとんどが脳や心臓その他に先天的欠損を複数抱えており、1歳未満で亡くなるケースが多いです。生存している子供たちは知的障害・発育障害という問題が発生します。
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13番染色体トリソミー(パトウ症候群)

13番目の染色体のコピー数が多いことで起こり、パトウ症候群とも呼ばれます。ほとんどの子供たちは脳やその他の臓器に先天的な欠損を抱えます。
その身体的特徴は「成長障害」「呼吸障害・摂食障害」などが挙げられます。
合併症では「口唇口蓋裂」「多指趾症」「眼の病気」「心疾患(80%)」「全前脳胞症」等で、脳や臓器に先天的な欠損を抱えます。
多くは流産や死産となり、生きて出産できても80%は生後1か月になる前に亡くなり。10%の子供でも1年未満で亡くなるケースが多い疾患になります。
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性染色体の数の異常

性染色体の疾患は数の異常が多いといわれています。これは、染色体不分離によって生じます。

性染色体の異数体の一例

モノソミーX

女性にのみ発生します。通常2本あるX染色体のうちの1本が完全、または部分的に欠失していることが原因です。
その特徴には、新生児期の足の浮腫、著しい低身長、首周りの壁(翼状頸)、第二次性徴の欠如、不妊、先天性心疾患などがありますが、知的障害は一切ありません。
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クラインフェルター症候群

47,XXY48,XXXY46,XY / 47,XXY
出生頻度は、出生男児1000人に1人の頻度です。
クラインフェルター症候群では約半数が父親の染色体の不分離が原因といわれています。母親由来の不分離は、母親の出産時年齢が影響しています。
外見は男性であるため、幼い頃は気が付きません。第二次性徴の発達不良(体毛・筋組織の発達不良)、女性化傾向(乳房発達)、手足が大きく下肢が長い(長身)、睾丸が小さく無精子症(不妊症)などの症状があります。知能低下や生存上の障害はほとんどありませんが、Xの数が多いほど、知能低下を有する症例があります。
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ターナー症候群

45,X
出生頻度は、出生女児2500人に1人の頻度です。
ターナー症候群は、母親の年齢依存性はありません。約8割が、モノソミー(X染色体が1つ)として存在します。X染色体は、母親由来であることがわかっており、父親由来が失われた場合が多いということになります。Xモノソミーは、自然流産が1割みられ、全妊娠のうち流産に至る場合が15%を占めます。自然流産と出生に至る個体との差が生じるのはなんであるかはまだわかっていません。

外見は、女性です。リンパ浮腫、外反肘や翼状頸、低身長、性成熟遅延、無月経などの症状があります。
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XXX症候群

47,XXX
出生頻度は、出生女児1000人に1人の頻度です。
XXX症候群は、正常女性と同様に1つのX活性を持っているので、3つのXを持っていても2つは不活化(遺伝に関わる能力を持たない)のため、身体的な所見はありません。また、妊性もあります。
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XYY症候群

47,XYY48,XXYY
出生頻度は、出生男児1000人に1人の頻度です。
XYY症候群は、高身長のほかに身体的な所見はありません。
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性別判定

胎児の性別は、父親の精子が持つ染色体で決まります。
そのため、性別は卵子に受精した時点で既に決まっており、受精した母親の卵子にY染色体を持つ精子が受精すれば男の子、X染色体を持つ精子が受精したら女の子になります。エコー検査では胎児の性別を、妊娠18~20週を過ぎた頃から判別できるのが一般的ですが、NIPTでは10週から判定することができます。


微小欠乏症候群

難しい言葉で染色体異常症と呼ばれますが、微小欠失症候群は小さすぎて通常の染色体検査では見つけ出すことが難しいとされています。そのため診断には特殊な検査で確認することが必要になってきます。厚生労働省から指定難病として認められています。

1p36欠失症候群

1p36欠失症候群とは、1番染色体短腕にあるとても小さな部位がないことが原因で発症する生まれつきの病気です。
特徴的な顔立ち、精神発達の遅れ、てんかん発作(けいれん、意識障害)などの特徴が現れます。また、生まれつき心臓に問題をかかえていることがあります。
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4p欠失症候群(ウォルフ・ヒルシュホーン症候群)

4p欠失症候群は「ウォルフ・ヒルシュホーン症候群」と呼ばれ、4番染色体短腕にある部位がないことが原因で発症する生まれつきの病気です。
重度の精神発達の遅れ、成長障害、難治性てんかん、多発形態異常。
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5p欠失症候群(猫鳴き症候群)

5p欠失症候群とは「猫鳴き症候群」と呼ばれ、5番染色体短腕にある部位がないことが原因で発症する生まれつきの病気です。
低出生体重、成長障害、甲高い猫のなき声のような啼泣。顔貌所見や筋緊張低下、精神運動発達の遅れ。
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15q11.2欠失症候群(プラダー・ウィリー症候群及びアンジェルマン症候群)

「プラダー・ウィリー症候群」と呼ばれ、15番染色体長腕上の刷り込み遺伝子の障害がひとつの原因で発症する生まれつきの病気です。
筋緊張低下、色素低下、外性器低形成。
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「アンジェルマン症候群」と呼ばれ、15番染色体q11-q13に位置する刷り込み遺伝子UBE3Aの機能喪失がひとつの原因で発症する生まれつきの病気です。
重度の精神発達の遅れ、てんかん、失調性運動障害、行動異常、睡眠障害、低色素症、特徴的な顔貌。
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22q11.2欠失症候群(ディ・ジョージ症候群)

「ディ・ジョージ症候群」と呼ばれ、22番染色体にあるとても小さな部位に位置する約30個の遺伝子がないことが原因で発症する生まれつきの病気です。
先天性心疾患、精神発達遅延、特徴的顔貌、免疫低下、口蓋裂・軟口蓋閉鎖不全、鼻声、低カルシウム血症。
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全染色体検査

当院では21トリソミー、18トリソミー、13トリソミー以外の染色体も含めた「全染色体」(1番~22番、X, Y染色体)と「微小欠失症候群・微小重複症候群」についても検査が可能です。
NIPT検査だけでは心配な方に特におすすめしております。

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